Claude Slidesの使い方と注意点——良いところ・悪いところと日本語解説動画まとめ

コラム

Anthropicの「Claude Slides」は、Claudeとの会話の中でそのままプレゼン資料を作れる機能です。2026年9月16日(米国時間)にベータ版として登場し、10月8日(米国時間)にベータを終えて、無料プランを含むすべてのプランで使えるようになりました。この記事では、エンジニアでなくても迷わないように、始め方から編集、書き出し(ダウンロード)までの手順をまとめました。あわせて、使う前に知っておきたい注意点、良いところと悪いところ、日本語で詳しく解説している動画も紹介します。

公式の紹介動画

Claude公式YouTubeチャンネルが公開している紹介動画です。1本目は、ひとつの企画メモからスライド・画像・資料を会話の中で作る様子を紹介したもの。2本目は、Anthropicのデザイナーが散歩中に録った音声メモをもとに、Claudeにプレゼン資料を作らせる使い方を紹介したものです(いずれも英語)。

Claude「Meet Claude Slides, Claude Design and Claude Docs」

Claude「How an Anthropic designer uses Claude Slides」

公式Xで公開された紹介動画

Claude公式X(@claudeai)が公開時に投稿した紹介動画です。Claude Docsで1枚資料を書き、Claude Slidesでスライドにし、Claude Designで合わせたビジュアルを作るまでを、ひとつの会話の中で進められると紹介しています。

Claude Slidesとは

Claude Slidesは、Claudeとの普段の会話の中で「〇〇のプレゼン資料を作って」と頼むだけで、スライドの構成・文章・デザインまでまとめて作ってくれる機能です。できあがった資料は専用の編集画面で手直しでき、PDFやPowerPoint形式でダウンロードしたり、Googleスライドに送ったりできます。

同時に登場した文書作成の「Claude Docs」、画像やバナーを作る「Claude Design」と並ぶ、Claudeの「Artifacts(成果物)」機能のひとつです。登場の経緯は、当サイトのClaude大型アップデート——チャットとCoworkがひとつに、資料作成も会話の中ででも紹介しています。

使えるプランと料金

Claude Slidesは、公式の料金ページで無料プランを含む全プランに「Claude Slides」が含まれると明記されています。料金は2026年10月31日時点の公式ページの表示で、いずれも税別です。

プラン料金(公式表示)Claude Slides
Free0ドル利用できる
Pro月払い20ドル/年払いは月17ドル相当(200ドル一括)利用できる
Max月100ドル利用できる
Ultra月200ドル利用できる
Teamスタンダード席 1人あたり月20ドル(年払い)、月払いは月25ドル(2〜150人)利用できる(管理者が設定でオン・オフ可能)
Enterprise1席あたり月20ドル+API料金での利用分(年契約)利用できる(10月15日から既定でオン)

注意したいのは、使える量です。公式料金ページでは、どのプランにも5時間ごと・週ごとの利用上限があるとされており、スライド作成もこの枠を使います。無料プランで何枚まで作れるかといった具体的な数字は未公表です。

主要なAIスライド作成ツールとの比較

AIでスライドを作る代表的なサービスと、公式ページで確認できた範囲で比べました。料金や機能は地域や時期で変わるため、契約前に各公式ページを確認してください。

サービス無料で使えるか有料プランの料金(公式表示)主な書き出し先
Claude Slides使える(利用上限あり)Pro 月20ドル〜PDF、Webページ(HTML)、PNG、PowerPoint、Googleスライド
Gamma使える(1回の指示で最大10枚)Plus・Pro・Ultraあり(金額は地域で表示が変わるため本稿では未確認)PDF、PPTX、PNG、Googleスライド
Microsoft 365のCopilot(PowerPoint)機能を絞った無料版のCopilotありMicrosoft 365 Personal 月2,130円、Family 月2,740円(AIは契約者本人のみ)PowerPointで直接作るため書き出し不要

Claude Slidesの強みは、ふだんの会話や手元のメモ、つないだツールの情報からそのまま資料にできる点です。一方、最初からPowerPointの中で作業したい人はCopilotや、Anthropicが別に提供している「Claude for PowerPoint」(Pro以上のアドイン)も選択肢になります。

使い方

ここからは、Claude公式の学習サイト「Claude Academy」の解説をもとに、基本の流れを順番に紹介します。

  1. Claudeを開きます。Webブラウザ、デスクトップアプリ、スマートフォンアプリのどれでも使えます。Team・Enterpriseプランの場合は、管理者が組織設定の「Artifacts」で機能をオンにしている必要があります。
  2. ふだんの会話で「〇〇向けのプレゼン資料を作って」と頼みます。サイドバーの「Artifacts」から「Make something new」を選んで始めることもできます。
  3. 目的と、誰に見せる資料かを伝えます。メモや議事録などのファイルを添付したり、プロジェクトやつないでいるツールの名前を挙げたりすると、その内容をもとに作ってくれます。走り書きのメモや音声入力でもかまいません。
  4. デザインを合わせたいときは、過去の資料やブランドのファイルを添付します。組織に「デザインシステム(自社の型)」が登録されていれば、それが使われます。
  5. 依頼が短いと、Claudeが質問をしてきたり、先に構成案(アウトライン)を出してきたりします。最初から「まず構成案を出して」と頼むのもおすすめです。
  6. できあがったスライドを手直しします。直し方は「自分で直す」「コメントで頼む」「会話で頼む」の3通りです(次の見出しで説明します)。
  7. 完成したら、画面の「Present」で全画面表示して発表するか、共有・ダウンロードします。

スライドの直し方

自分で直す場合は、文字や図をクリックして選び、ダブルクリックで文字を打ち直し、ドラッグで位置を動かします。上部のツールバーから文字・画像・表・図形を追加でき、右側の設定(Properties)でフォントや色を変えられます。左のサムネイル一覧では、スライドの追加・並べ替え・複製や、発表時に飛ばす設定(Skip slide)ができます。

コメントで頼む場合は、コメント機能をオンにして直したい部分をクリックし、「Send to Claude」にチェックを入れたまま指示を書きます。会話で頼む場合は、「3枚目のタイトルをもっと短く」のように、スライドの番号やタイトルを挙げて伝えると確実です。

変更は自動で保存され、保存ボタンはありません。大きく作り変える前には、タイトルのメニューから「Duplicate(複製)」でコピーを取っておくと安心です。発表者メモ(スピーカーノート)も付けられ、「Present with speaker notes」を選ぶと別ウィンドウでメモを見ながら発表できます。

共有は「閲覧のみ」「コメント可」「編集可」から選べます。招待された人もClaudeのアカウントが必要です。複数人での同時編集にも対応しています。

書き出し(ダウンロード)の種類

Claude Academyで案内されている書き出し方法は次のとおりです。形式によって残るものと消えるものがあるので、用途に合わせて選びましょう。

形式特徴(公式の説明)
PDF配布・印刷向け。見た目をそのまま残せる
Webページ(.html)ブラウザで「Present」と同じように再生でき、スライドの切り替え効果(トランジション)も残る
PNG表示中の1枚を画像として保存
PowerPoint(現在のフォント/基本フォント)文字・表・写真・背景・発表者メモは編集できる。グラフ・アイコン・図形は画像になる。切り替え効果と「飛ばす」設定のスライドは含まれない
GoogleスライドGoogleドライブをつないでいれば、共有メニューから編集できるコピーとして送れる

注意点

  • PowerPointで書き出すと、切り替え効果などの動きは含まれません。動きを残したいときは、公式にトランジションが残ると説明されているWebページ(.html)形式を選びます。
  • PowerPoint形式では、グラフ・アイコン・図形が画像になるため、PowerPoint側で数値や形を直すことはできません。
  • グラフは作成した時点のデータで描かれます。元の数字が変わったら、Claudeに更新を頼む必要があります。
  • 足りない情報は、目に見える仮の文字(プレースホルダー)で埋められることがあります。公式も、数字を含めて必ず中身を確認するよう案内しています。
  • 写真は、Claudeが見つけたり作ったりできない場合があります。使いたい写真は自分で用意しておくと確実です。
  • 変更は自動保存されます。大きく作り変える前は複製を取っておきましょう。
  • 作成や修正はプランの利用上限の枠を使います。無料プランで作れる量は未公表です。
  • 共有相手にもClaudeのアカウントが必要です。会社で使う場合は、外部共有を管理者が制限していることがあります。

良いところと悪いところ

公式の説明と、紹介した検証動画の説明文から読み取れる範囲で整理しました。

良いところ悪いところ
無料プランを含む全プランで使えるPowerPoint形式では動き(切り替え効果)が消える
会話・メモ・音声入力からそのまま資料になるPowerPoint形式ではグラフや図形が画像になり、後から数値を直せない
手作業・コメント・会話の3通りで直せる足りない情報は仮の文字で埋められるため、確認作業は必須
PDF・HTML・PowerPoint・Googleスライドなど書き出し先が多い利用上限の枠を使い、無料プランで作れる量は未公表
自社のデザインの型(デザインシステム)に合わせられる検証動画では、PowerPointで開くと文字の折り返しや重なりが出た例が報告されている

著者の使用感

実際に使ってみて、出来栄え、動き、デザイン、どれも最高でした。ただし、pptxでダウンロードすると動きはなしになります。

この点は公式の説明とも一致しています。Claude Academyでは、PowerPoint形式では「スライドの切り替え効果と、飛ばす設定にしたスライドは含まれない」と明記されています。一方、Webページ(.html)形式は「Presentと同じようにブラウザで再生でき、切り替え効果も残る」と案内されています。動きを見せたい発表はHTML形式やClaude上の「Present」で、配布や社内での編集用にはpptxで、という使い分けがよさそうです。将来pptxで動きを残せるようになるかどうかは未発表です。

なお、資料を「動く説明動画」にしたい場合は、別機能のClaude Motion(Team・Enterprise向けのベータ)もあります。詳しくはClaude Motion登場——報告書やグラフを“動く説明動画”に変えるClaudeの新機能で紹介しています。

日本語で詳しく解説している動画

日本語でClaude Slidesの操作や検証を紹介している動画です。内容の紹介は、各動画のタイトルと説明文に書かれている範囲にとどめています。

やさしいAI仕事術「【2026年新機能】Claude Slidesでパワポ5枚を自動作成!仕事でそのまま使える?」。説明文によると、架空の文具会社の月次報告メモから5枚のスライドを作り、数字やPowerPoint書き出しを検証しています。数字と必要な内容はすべて正しく、PPTXの書き出しや文字・図形の編集もできた一方、PowerPointでは一部の文字の折り返しや重なりがあり、金額を変えてもグラフや合計が自動では変わらなかったとのこと。結論は「たたき台としては使える。共有前にレイアウトと数字の確認が必要」とされています。

社長のAI実践チャンネル -眼から鱗 長島-「【Claudeアプデ速報】新機能Docs&Slidesが面白い!対話しながら文書やスライドを完成させる新感覚」。説明文のチャプターによると、Claude Slidesのポイント、スライド生成と自社の型(デザインシステム)の実践デモ、デザインシステムの仕組みと作り方、実務で使う前に知っておくべき注意点(変更履歴がない、削除したものを復元できないなど)を扱っています。

あいまる / iPhone×AIで毎日を効率化「【まとめ】Claudeが一気に新しくなりました。無料で使えるのはどれ?Haiku 5.5・スライド・Dashboards・Motionを全部解説」。Claudeの最近の新機能をまとめた動画で、説明文のチャプターには「資料・スライド・デザイン作成機能の活用法」があり、無料で使える機能と有料の機能の違いも扱っています。

まとめ

Claude Slidesは、会話やメモから見栄えのよいスライドを短時間で作れる機能で、無料プランから試せます。発表をClaude上やHTML形式で行えば動きも生かせますが、pptxで書き出すと切り替え効果は消え、グラフや図形も画像になります。まずは社内向けのたたき台づくりから使い始め、数字とレイアウトを確認してから共有する、という使い方が安心です。

参考リンク

この記事を書いた人
この記事を書いた人

毎日20時間以上AIの実践・研究に没頭するITエンジニア。20年以上にわたり、オンラインゲームや生活関連など幅広いジャンルのオウンドメディアで執筆・編集長を歴任。現在は上場企業グループの代表取締役を務め、複数の事業者団体で理事を兼務する経営者でもある。テクノロジーの最前線に身を置きつつ、地域の商店街や神社の運営にも深く携わるなど、地域活性化にも尽力。圧倒的な現場経験とITの専門知識、経営者の視点から、信頼性の高い有益な情報を発信している。
Olive株式会社 代表取締役

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